あなたの防御力が弱まると ・・・
わたしたちはノンストップで病原菌に囲まれていますが、そのことに気づいていません。細菌やウイルス、寄生虫やカビなどは、どこにでも潜んでいます。わたしたちに免疫機能があって、ほんとうに良かったです。
このシステムをくわしく見てみましょう。免疫には非特異的(自然)免疫と特異的(獲得)免疫があります。非特異的免疫は、粘膜や涙液、皮膚や胃酸などの先天的なバリア機能で、病原体が体内に侵入して拡散しないように防御します。白血球や大食細胞マクロファージが、異物を捕食して無害化します。
自然免疫はこのように、あらゆる異物に対処しますが、獲得免疫は体に記憶された病原体を攻撃します。体が病原体のことを覚えていて、ふたたび感染すると、抗体を作ってすぐに対処することができます。
これらの免疫機能がおたがいにスムーズに機能しているほど、感染のリスクは低下します。なるほどですよね? でもどうすれば分かるのでしょうか。自分の免疫が十分あるのか、ふたつの免疫機能がうまく働いているのか、免疫細胞に負担がかかり過ぎていないかは? この分野に詳しい方はご存じかもしれませんが、過度のストレス、睡眠不足や運動不足、栄養不良、飲酒や喫煙も免疫系に影響します。先天性免疫不全や糖尿病、HIV、麻疹や癌などの疾患、そしてコルチゾンのような薬物も免疫系を弱くします。
そもそも健康なら、年に何回も風邪をひくのはなぜでしょうか。運の悪いことに、風邪をひいている人が、あなたのそばで咳やくしゃみをしたのでしょうか。もちろん病原体は、ショッピングカートや階段の手すり、ドアハンドルにも付いています。
ここでグッドニュースです!免疫機能が弱らないように対策をたてることができるのです。免疫力を早めに強化しておけば、一年中健康で元気に過ごせます。免疫力を高める時期が早いほど、鼻風邪などの風邪や、インフルエンザ、ウイルスに感染するリスクが低下します。弱い免疫系を強くして、新たな防御力を手に入れる方法を知りたい方は、次のヒントをしっかり読んでくださいね。
1, ストレスを減らす
ストレスが何週間も続いて負の連鎖のなかにいたら、感染しやすくても不思議はありません。ストレスは免疫力に悪影響です。ストレスを感じたら、ヨガ、瞑想、オートジェニックトレーニングなどのリラクゼーションエクスサイズで、免疫系を強くしましょう。大事なことは、ストレスを長期的に、少しづつ減らしていくこと、仕事でもプライベートでも優先順位を変えることです。週末は定期的に2時間以上休息をとり、充電しましょう。自分が喜ぶこと、力が湧いてくることだけをしましょう。
2, 日光浴とビタミンD
日光浴をすれば気分が上がるだけではなく、免疫系も喜びます。当然ながら、わたしたちは秋や冬よりも夏の方が健康です。太陽光を浴びることで、体内でビタミンDが生成されます。ビタミンは免疫系の強化に重要です。1日に15分間太陽光を浴びるだけで、必要量のビタミンDをカバーできます。10月初めから3月末にかけての日差しが弱い時期は、皮膚でのビタミンDの生成は難しくなるので、サプリメントの補給をお勧めします。寒い季節のドイツでは、残念なことに、ほとんどの人でビタミンDが不足しています。医師と相談してビタミンDサプリメントをとりましょう。バカナサン・ビタミンD3 は、最適量の栄養成分を配合し、免疫系や骨、筋肉を体の中からしっかり補強します。ラクトースフリーのビーガン品質で、ビタミンDは地衣類から抽出しています。季節をとわずに、ビタミンDを十分に補給できます。
3, 栄養
免疫を強化するには、バランスのよい食事がいちばんです。わたしたちを病気から守ってくれる免疫細胞の70%は腸にあります。したがって健康な食事は、体型だけではなく、免疫系にもプラスです。免疫力の強化を持続させるには、食品を選ぶ時に次のことに注意しましょう。 ・果物と野菜をたくさん食べましょう。ビタミンA、C、B6、葉酸など免疫系に重要なビタミンを豊富に含みます。 ・穀類(オートミールなど)、ナッツ(アーモンドなど)、豆類(レンズマメなど)、魚、肉、乳製品を規則的に食べましょう。ビタミンB12、鉄、銅、亜鉛の供給源として優れています。 ・新鮮な食品を購入し、1~2日で使い切りましょう。貯蔵や加工をすると、重要な栄養成分が失われる可能性があります。
4, 睡眠
「寝る子は育つ」ということわざを、聞いたことがありますよね? 免疫が睡眠の長さと質に関わることもご存じでしたか? 睡眠中に体内で免疫細胞の数が増えます。たった一晩眠れないだけで、免疫力が低下します。専門家によれば、免疫力を維持するには毎日7~8時間を通しで寝ることをお勧めしています。
5, 運動
スポーツはだれもがするというわけにはいきませんが、日常生活のなかで自然に体を動かすことが大事です。エレベーターを使うかわりに階段を昇り、昼休みに近くを散歩して新鮮な空気を吸うだけでもいいのです。規則的に体を動かせば、体内の循環が良くなるだけでなく、免疫力が強くなり、細胞が元気になります。ジョギングやウォーキング、スイミングやサイクリングのような持久力のスポーツが最もお勧めです。1分に180拍から年齢を引いた数の心拍数で、毎日30~45分運動しましょう。この心拍数はあなたのトレーニングに最適なだけではなく、免疫力も高めます。悪天候の時は、マットやソファーを使って自宅でできるフィットネスエクササイズも多数あります。
6, 換気をする
定期的に部屋の換気をしましょう。大家さんが喜ぶだけでなく、あなたの健康にもプラスです。特に寒い時や、気密性の高い部屋で湿度が低く粘膜が乾いている時は、定期的に、たとえば1日3回10分間づつ、窓を大きく開けて風を良く通しましょう。
7, 衛生
新型コロナが流行してからは、だれもがAHA(対人間隔確保)ルールに従って行動しています。周囲の人から1.5m以上の距離を保つこと、衛生面で注意をすること(くしゃみは肘の内側でブロックしてするなど)、手洗いを徹底すること、日常的にマスクを着用するなど。きちんと衛生管理をして予防すれば、病原体から身を守ることができます。とりわけ手が重要です。手を1日に何度も石鹸で30秒間洗い、流水で流してからしっかり乾かします。外出している時は消毒剤を使いましょう。
8, サウナと温冷交代浴
定期的に汗をかいていれば、心臓や皮膚だけではなく、免疫力も鍛えられます。暑さ寒さの変化に順応し、寒い季節の温度差にも対応できるようになります。温冷交代浴や顔に冷水をかけることでも免疫を強化できるという研究結果があります。1日3回、額や頬に冷水をかけましょう。
9, 植物のパワー
ハーブや薬用植物、野生植物には、重要なミネラルが豊富に含まれています。昔から良く知られているハーブは、セージ、タイム、カモミールですが、抗菌作用があり免疫系をサポートします。ハーブティーやスムージーにブレンドして美味しくいただきましょう。免疫力がアップします。緑茶でうがいをすれば、口腔内の病原体に効果があります。毎日緑茶でうがいをすると、水だけでうがいをするより、感染症が3分の1に低下するといわれています。緑茶に含まれるタンニンが、口腔内のウイルスを不活性化するためです。 喉のイガイガ感には、ウイルス対策のジンジャーティーもお勧めです。ギンゲロールが食細胞を活性化して病原体を除去します。
10, サプリメント
不足しているのはビタミンDだけではありません。ビタミン・ミネラルのどの重要な成分も、常に十分に摂れているとは限りません。食事だけではなく、生活スタイルも影響します。特にビーガンの方は、免疫系に栄養がいきわたるように、血液のすべての数値に常に注意を払いましょう。なかでも亜鉛が大事であると良く言われます。亜鉛は免疫系で、病原体と戦う抗体を作るために必要です。亜鉛は、魚や肉、乳製品や豆類に多く含まれます。また、ビタミンCは健康維持のための真のオールラウンダーです。1日200㎎のビタミンCで、風邪の症状を改善し、回復を早めることができます。発泡タブレットやジュース、チューイングタブレットなど、ビタミンCを配合する様々なサプリメントがあります。もちろん、野菜や果物にも、たとえばクロスグリ(約180mg/100g)、パパイヤ(約80mg/100g)、イチゴ(約65mg/100g)、レッドパプリカ(約140mg/100g)、新鮮なほうれん草(約50mg/100g)、ブロッコリー(約95mg/100g)など、ビタミンCが含まれます。
11, 笑い
笑って健康になりましょう。笑う門には福来る。笑いは免疫力を高めます。ネガティブな一日で、気分がダウンしていても、意識的に笑いましょう。笑いはストレスを減らし、免疫細胞を元気にし、幸福ホルモンのセロトニンを分泌させます。思いっきり笑えば笑うほど、免疫力にプラスです。 さあ、そろそろ時間です。涙がでるほど笑っちゃいましょう。
きっと思いがけないヒントもあったのではないでしょうか。あなたが風邪の季節を元気にのりこえられますように。健康でいてください。そしてたくさん笑ってくださいね!
あなたのクリスティン